うつ病の種類とは?それぞれの症状について詳しく解説
一概にうつ病と言っても様々な種類があります。
うつ病という言葉自体はよく聞くけれど具体的な種類やその症状を知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではうつ病の種類とそれぞれのうつ病の症状について詳しく解説していきます。
メランコリー型うつ病
メランコリー型うつ病は大うつ病や内因性うつ病とも呼ばれる典型的なうつ病です。
メランコリー型うつ病がうつ病に占める割合としては全体の1~2割程度だそうです。
このうつ病になる方は遺伝的要因が強いとされ内向的な場合に多く発症するとされています。
特に中年の方で仕事や責務に追われてストレスを蓄積させている方は要注意です。
メランコリー型うつ病の症状としては
☑️夜眠れない
☑️良いことがあっても気分が晴れない
☑️食欲がわかない
などが挙げられます。
薬物療法や精神療法を駆使して治療していくことになります。
非定型うつ病
非定型型うつ病は20代後半から30代にかけて特に女性に多く発症する傾向があります。
これまで神経症性うつ病やお天気屋うつ病と呼ばれてきたうつ病で基本的には気分が曇っているのですが、嬉しいことや楽しいことがあるとネガティブな気持ちが嘘のように晴れて元気になるという症状です。
しかし元気になったとしてもその気持ちが長続きすることはなくふとした瞬間にまた心に雲がかかります。
うつ病といえば自分のことを必要以上に責めてしまうという印象がありますが、非定型うつ病は他人のせいにする傾向が強いです。
体に出る症状としては
☑️あまりに長い睡眠時間
☑️食べ過ぎによる急激な体重増加
☑️体が鉛のよう重くなる
ことが挙げられます。
また、従来のうつ病に比べて薬物療法の効果が薄く長期的な治療が必要になります。
季節型うつ病
季節型うつ病は非定型うつ病の一種で季節型感情障害とも呼ばれます。
特に夏と冬に発症する方が多いことからそれぞれ「夏季うつ病」「冬季うつ病」と呼ばれるようになりました。
季節型うつ病の症状としては、
☑️食欲の低下
☑️夜に眠れない
☑️気分が晴れない
などを約半年のサイクルで毎年繰り返すことが挙げられます。
治療方法については症状が重い場合には薬物療法による治療が行われますが、基本的には生活習慣を見直すことによる改善が最優先となります。
夏季うつ病
夏季うつ病は夏バテに似た症状のため見つけられないことも多いうつ病になっています。
6月頃から発症し9月頃になると治るというサイクルを持っている方が多いです。
直射日光を浴びすぎてしまったり暑い部屋の中に長時間滞在するなど暑さによる外的要因が原因で発症すると言われています。
夏季うつ病の対処方法としては、
☑️日光を浴びすぎないようにする
☑️炭水化物ばかり食べない
☑️部屋が暑い時はエアコンや扇風機をつける
☑️イベントなどがあっても夜更かしはしない
などが挙げられます。
特に夏は食事をうどんやそうめんなどの軽く食べられる炭水化物だけで済ませてしまいがちになります。
しかしそれではセロトニンの分泌量が少なくなってしまいうつ病になりやすい状態になってしまうので、しっかりとバランス良く食べるようにしましょう。
冬季うつ病
冬季うつ病は日照時間が短くなる10月~11月に発症し日照時間が長くなる2月~3月になると治るというサイクルを持っている方が多いです。
主に太陽に当たる時間が短いことが原因で発症すると言われています。
特に日照時間が短い北国では冬季うつ病の発症率が高い傾向があります。
冬季うつ病の場合には夏季うつ病と違って過食・過眠の症状が現れます。
冬季うつ病の対処方法としては、
☑️太陽光に近い光を浴び目から吸収させる高照度光照射療法
☑️トリプトファンを積極的に接種する
☑️生活習慣を正す
などが挙げられます。
特に日照時間が少ないとセロトニンが分泌されにくくなってしまいます。
バナナやかぼちゃ、チーズなどの食品はセロトニンの生成に利用されるトリプトファンが豊富に含まれているので積極的に食べるようにしましょう。
産後うつ病
産後うつ病は分娩後2週間を超えて持続し日常生活動作の妨げとなる抑うつ症状のことを言い、分娩後の女性の10~15%と比較的高い割合で発症するとされています。
産後うつ病は出産によるホルモンバランスの乱れや子育てのストレス、周囲からのストレスなどが原因で発症の要因となります。
産後うつ病の対処法としては、
☑️薬物療法
☑️精神療法
など一般的なうつ病と同じ治療法になるケースがほとんどです。
先ほども述べたように産後うつは分娩後10~15%の女性が発症するものなので、自分だけだと思わずに家族やお医者さんの手を借りて一緒に治療していきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
うつ病にどのような種類があるのか、そしてその症状や治療法が理解できたのではないかと思います。
うつ病はかかった本人も苦しいですが支える側も辛いことがあるでしょう。
そんな時は自分一人で溜め込まず、周りの友人や病院の先生に相談してください。とにかく抱え込まないことが大切です。